古いサーバーを使うしかない時に気をつけたいこと

WordPress

サイト制作の現場では、古いサーバーをそのまま使わざるを得ないケースがあります。

クライアントの都合でサーバー移管ができない、予算の関係でプラン変更が難しい、そんな状況に出くわすことは珍しくありません。

この記事では、古い環境で WordPress を扱う際の注意点と対処法をまとめました。

よくあるケース

実際に遭遇するパターンとして、次のようなものがあります。

  • 10年以上前に契約したサーバーで、PHP 5.6・MySQL 5.5 のまま放置されている
  • 静的 HTML で運用していたサイトを、リニューアルで WordPress 化する
  • 既存の PHP コンテンツがあるサーバーに、WordPress を追加導入する

いずれも「サーバーはそのままで」という条件がつきがちです。

古い環境で起きるリスク

案件を受ける前に、サーバーの仕様を確認しリスクは必ず共有しておきましょう。後から問題になると対応が難しくなります。

セキュリティ上の問題

サポートが終了した PHP や MySQL は、脆弱性が見つかっても修正されません。

WordPress 本体やプラグインの更新にも制限がかかるため、不正アクセスや改ざんの標的になりやすい状態です。この点は書面で伝えておくことをおすすめします。

プラグインが動かない

最近のプラグインは PHP 7.4 以上を前提としているものが多くなってきています。

古いサーバーでは、インストール自体ができない・有効化してもエラーになる、といったトラブルが起きます。必要な機能が実装できないリスクがあることは、事前に確認しておきましょう。

環境がブラックボックス化している

長年放置されたサーバーでは、管理者が誰かわからない、FTP 情報が残っていない、バックアップの仕組みがない、といった問題も起こります。

何かあったときにロールバックできない環境は、リニューアル作業のハードルを上げます。

それでも対応する場合の進め方

リスクを承知の上で進める場合、以下の方法があります。

古いバージョンのWordPressを使う

古いPHPに対応したWordPressは、公式のリリースアーカイブからダウンロードできます。

WordPress公式:リリースアーカイブ

PHP 5.6 であれば WordPress 5.2 系あたりまで対応しています。ただし、セキュリティアップデートは提供されていないため、長期運用には向きません。

古いバージョンのプラグインを探す

プラグインの公式ディレクトリで「詳細を表示」→「開発」タブを開くと、過去バージョンをダウンロードできます。

ただし、すべてのバージョンが残っているわけではありません。また、古いバージョンは脆弱性を含んでいる可能性があるため、必要最低限に留めてください。

ローカル環境での検証

Local を使う場合

Local(旧 Local by Flywheel)は、対応している PHP のバージョンに下限があります。新規インストールでは PHP 7.x 以降しか選べないことがほとんどです。

以前から使っていて PHP 5.6 が選択できる環境であれば、そちらで検証することもできます。

MAMP を使う場合

MAMP であれば PHP 5.6 に対応しています。

さらに古い PHP 5.3 などが必要な場合は、MAMP 自体の旧バージョンをインストールすることで対応できます。ただし、ここまで古い環境での WordPress 運用は現実的ではないため、サーバー移行を強く推奨する材料になります。

まとめ

古いサーバーでの WordPress 構築は、制作現場では避けられないことがあります。

ただ、「動くから問題ない」で終わらせると、後々の保守で苦労します。

  • どうやって維持するか
  • いつサーバー移行するか
  • 誰が管理を引き継ぐか

この3点を整理しておくことが、保守の第一歩です。

バックアップ体制とバージョン管理を整えつつ、移行のタイミングを見据えて進めていきましょう。

この記事の執筆・検証

シゴトノコバコ編集部

Web制作10年以上。コーポレートサイト、大手企業LPなど構築をメインに実務経験あり。デザイン/印刷の実務経験も多少あり